祝・1ヶ月

その昔、山岳部で活動していた頃、班長として4名で東北の
山を縦走したときのこと。下山したものの途中は遭難の危機を
本気で感じるほど危ないことがあった(濃霧でルートを外れた)。

温泉に浸かりビールを飲み、我々はそのまま日本海の孤島に
海水浴に出かけた。フェリーの2等客室のカーペットで少し
横になったと思った瞬間、後輩に起こされると所要3時間の
島に既に到着していた。それくらいの深い眠りだった。

起きようと思うと不思議なことに身体が全く動かない。
意思は動こうとしているのに何の前兆もなく身体が動かないのだ。
その後15分くらいかけ、不思議がる仲間に遅れてようやく
身体を起こし下船した。

ものすごい筋肉痛であることをその瞬間から自覚した。
思うに遭難危機で極度の緊張関係にあった自分は、それまで
心身ともに緊張していたのがその糸が切れ、全てが弛緩し
一気に筋肉痛になったものと思われる。

本日それと同じような現象が起きた。
寝ても寝ても眠く、トイレに行くと持病が悪化していることが
分かった。何故突然このように?と考えてみた。
思いつくことはただ1つ。
息子が1ヶ月を迎えるまで、自分は親を呼ばない分かなり
家事と育児に全力投球してきた。しかも結構秋の忙しい時期に。

そして昨日、息子はついに無事故で1ヶ月を迎え、
健診は母子共に来週以降だけど、とりあえず普通里帰り
出産の人も親をヘルプで呼ぶ人も1ヶ月が大きな節目だ。
それを結局宣言どおりに乗り切れたことは自分にとって
とても大きな意味あることなのだ。

これからは新生児期から次のステージに入る。
母子共に外を散歩できるし、妻も段々家事をやることが
できるようになるはずだ。
そんなわけで自分の深層心理ではきっとこれまでの
緊張が解き放れたのだと思う。

心身ともに虚脱感があるけど充実感も感じなくはない。
そんな秋の一日でした。