ヒトヤマ越える

これまで3年近くやってきた、ある国際共同研究プロジェクトがある。
これ自体は2018年度に終わったのだけど、2019年度のうちに叢書を出す
ことになっており、昨日その原稿をようやく終わらせ提出に至る。
A5判で約250ページの叢書になる予定。私は筆頭編著者になる(4人の共著)。

完成原稿までもう少し最終確認や微修正が残っているのだけれど、
実質的には昨日で脱稿。
共同研究者から原稿を集めて翻訳したり修正したりするのもあったけど、
自分の担当部分の原稿を書くのがとにかく大変で1年以上苦労してきた。
本当なら夏くらいに脱稿するつもりだったのに気が付けば完全に秋…。

「叢書の原稿書き終えたらやりたいこと」のリストを既に書き溜めてあって、
(家のメンテとか、新たな資格試験の勉強とか…)
これでようやくそうしたことをできるので嬉しさを隠すのが難しい。
これから冬になるので、特に外関係は雪が降る前に少しずつやっていきたい。

今回の叢書をやっていてよかったことは、論文を書く感覚を取り戻せたこと。
2人の王子が生まれて以来、研究よりも家事や育児を優先してきた自分にとって、
学術論文を書く感覚そのものがかなり遠くに行ってしまった感があった。
そうすると年に1-2本は書かなきゃと思っててもなかなか実際にはできず、
諦めてしまうことがあまりに多かった。

だけど今回、助成を受けていたので毎年度の報告論文は書く必要があるし、
そのグランドフィナーレが今回やっていた叢書の執筆と出版であった。
苦しいところもあったけれど、今回を振り返って思うのは、やはり論文を
書くのは職人技&楽しいなと思ったし、センスというか嗅覚というか、
大学院の博士論文以来久々にそうしたものを取り戻した感じがしている。

やはり人間って締め切りがないとダメだな、と思うわけです。